鉄道の要所として知られる米原駅。その名物駅弁を長年支えてきた老舗「井筒屋」が、ついに駅弁事業から撤退することが発表されました。創業130年以上の歴史を誇る井筒屋は、地元の食材を活かした駅弁や、旅人に愛されたフードコートを展開していました。
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特に人気だったのが、近江牛を贅沢に使用した「近江牛大入飯(カレー味)」や、風情のあるお蕎麦。この記事では、井筒屋の駅弁の魅力、撤退の背景、そして実際に最後の味を堪能した感想をお届けします。
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目次
井筒屋とは?130年以上の歴史を誇る老舗駅弁業者
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井筒屋は、1889年(明治22年)に創業し、東海道本線の米原駅で駅弁を販売してきた老舗駅弁業者です。地元の食材を活かした「湖北のおはなし」など、多くの鉄道ファンや旅行者に親しまれてきました。
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米原駅は東海道本線と北陸本線が交わる鉄道の要衝であり、青春18きっぷを利用する旅行者にとっても重要な乗換駅。そのため、多くの人が乗換時間の合間に井筒屋の駅弁を楽しんできました。
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しかし、近年はコンビニの台頭や、乗換時間の短縮などにより、駅弁文化そのものが衰退。井筒屋もその影響を受け、ついに2024年2月28日をもって駅弁事業を終了することになりました。
近江牛大入飯(カレー味)を実食!最後の贅沢な味わい
井筒屋の駅弁の中でも特に人気だったのが「近江牛大入飯(カレー味)」。黄金色のカレー風味のご飯の上に、柔らかく煮込まれた近江牛がたっぷりと敷き詰められた贅沢な一品です。
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実際に食べてみると、まず驚くのが 近江牛の旨みとカレーの絶妙なバランス。スパイシーすぎず、どこか上品な味わいのカレー風味ご飯に、甘辛く煮込まれた近江牛がよく合います。さらに、付け合わせの赤かぶの漬物が、さっぱりとしたアクセントになり、最後まで飽きずに食べられる構成になっています。
この駅弁は、まさに「鉄道旅の醍醐味」と言える味わい。電車の中で開けた瞬間に広がるカレーの香りと、口の中でとろける近江牛の食感は、旅の思い出として心に残るものです。
井筒屋フードコートの「お蕎麦」も絶品!レトロな雰囲気を惜しむ声
井筒屋が手掛けるのは駅弁だけではありません。米原駅の近くにある井筒屋フードコートも、旅人にとって憩いの場でした。中でも人気だったのが「天ぷら蕎麦」。
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シンプルな見た目ながら、出汁の香りがふわっと広がる上品な味わい。コシのある蕎麦と、サクッと揚がった天ぷらの組み合わせが絶妙です。かまぼこの彩りも美しく、まさに「昔ながらの味」を楽しめる一杯でした。
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店内の雰囲気もどこか懐かしく、昭和の食堂を思わせるレトロな空間が広がっています。木製のテーブルや椅子、壁掛け時計、シンプルな照明…どれも温かみのある空間で、まるで時間がゆっくり流れているような気分になります。
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このフードコートが閉店してしまうのは、本当に寂しい限り。SNSでも「昔ながらの蕎麦が食べられなくなるのは残念」「レトロな雰囲気が好きだったのに」といった声が多く見られました。
なぜ井筒屋は撤退するのか?背景にある時代の変化
井筒屋の駅弁撤退の背景には、いくつかの要因が考えられます。
乗換時間の短縮による駅弁購入機会の減少
かつては長時間の待ち時間があった米原駅ですが、新幹線や特急のダイヤ改正により、乗換時間が短縮。その結果、駅弁をゆっくり選ぶ余裕がなくなってしまいました。
コンビニ弁当との競争
駅ナカや周辺のコンビニでは、リーズナブルな弁当が手に入る時代。価格面での競争が激化し、井筒屋のような老舗駅弁業者にとっては厳しい状況になりました。
駅弁文化の変化
かつては「駅弁=旅の楽しみ」でしたが、現在では新幹線内での食事が簡単にできたり、駅構内のカフェで済ませたりする人が増加。そのため、駅弁の需要自体が減少傾向にあります。
井筒屋の撤退に対する鉄道ファンの反応
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井筒屋の駅弁撤退を受け、SNSでは多くの鉄道ファンや旅行者が惜しむ声を上げています。
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「青春18きっぷの旅で何度もお世話になった。もう食べられないなんて信じられない…」
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「近江牛大入飯、本当においしかったのに。最後にもう一度食べに行かねば!」
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「駅弁を買うためだけに米原駅に降りたこともあるのに…寂しいなぁ。」
長年にわたり旅人の思い出の一部となっていた井筒屋の駅弁。それが消えてしまうのは、まさに時代の流れを感じさせます。
井筒屋の駅弁は永遠に旅人の記憶に残る
井筒屋の駅弁やフードコートの味は、多くの人々に愛されてきました。特に「近江牛大入飯(カレー味)」は、贅沢な近江牛とカレーの組み合わせが絶妙で、旅の思い出にぴったりの駅弁でした。
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しかし、時代の変化とともに駅弁文化が変わり、井筒屋も駅弁事業から撤退することに。これを機に、改めて「旅先での食の楽しみ」を大切にしたいと感じます。